双獅子石燈 韓国  千葉市の植木屋『千葉水石』
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双獅子石燈  韓国
韓国の石燈籠には、燈籠の竿が、2頭の獅子が後足で立ち、両手をあげて中台以上を支えている変わった石燈籠がある。
竿が8角柱の石燈の変化形だろうが、統一新羅時代の物が3基
遺されている。

1 法住寺  忠清北道報恩郡
2 中興山城 全羅南道光陽市 現国立光州博物館内
3 霊岩寺址 全羅南道陜川郡

四つ足の獣が後脚で立ち、それも二頭で、阿吽になっているという
とても奇抜なアイデア、デザイン、素晴らしい技術力
2基が国宝なのもわかります。
             
法住寺双獅子石燈(国宝)
 忠清北道報恩郡内離面 法住寺境内
 捌相殿と大雄寶殿の間、覆屋の中
中興山城双獅子石燈(国宝)
 全羅南道光陽市玉龍面 中興山城内
 現在は、国立光州博物館内1階中央ホールに展示
霊岩寺址双獅子石燈(宝物) 
 全羅南道陜川郡佳会面
 霊岩寺址
法住寺双獅子石燈
 統一新羅時代 8角 高3.3m
中興山城双獅子石燈 
 統一新羅時代 8角 高2.7m
霊岩寺址双獅子石燈
 統一新羅時代 8角 高2.6m
 宝珠なし
法住寺双獅子石燈
 火袋以上がとても大きいが、基壇も大きく火袋以上とマッチして
 安定感がでている
中興山城双獅子石燈
 3基の中で一番スマート
霊岩寺址双獅子石燈
 とても柔らかそうな赤みがかった花崗岩
法住寺双獅子石燈(獅子)
 
左は、口を開き、右は口を閉じ(阿形、吽形か?)
 胸を合わせとても力強く立っている
 背中からお尻のラインがくの字になり力強さを感じる
中興山城双獅子石燈(獅子)
 これも、左は口を開き、右は口を閉じ
 たてがみも違います
 オス、メス説もありかも
霊岩寺址双獅子石燈(獅子)
 これははっきりしません
 全体にぼやけています
法住寺双獅子石燈(獅子阿形)
 獅子の尾は、無くなっています
法住寺双獅子石燈(獅子吽形)
 こちらの尾も、無くなっています
中興山城双獅子石燈(獅子阿形)
 尾の先の形が丸みを帯びている
中興山城双獅子石燈(獅子吽形)
 尾の先が扇状に広がっている
霊岩寺址双獅子石燈(獅子)
 後脚が赤ちゃんの太ももの様
霊岩寺址双獅子石燈(獅子)
 微妙に尾が違う
法住寺双獅子石燈(中台)
 獅子と共石
中興山城双獅子石燈(中台)
 獅子と共石
 獅子の前脚に力強さがない
霊岩寺址双子石燈(中台)
 この石燈だけが、中台と獅子が別石
法住寺双獅子石燈(基礎?)
 脚の指も
中興山城双獅子石燈(基礎)
 獅子が立っている台座側面の蓮弁が少しナナメ

 基礎が小さく、高さがある
 もう一回り大きく、平べったい方が安定感がでて
 この石燈に合う

霊岩寺址双獅子石燈(基礎)
 こちらの方が安定感がある
霊岩寺址双獅子石燈(火袋)
 3基とも8角形で4面に火口
 霊岩寺址だけ、残り4面に四天王像を刻む
どれも統一新羅時代の物だが、古い順に
1 法住寺  
2 中興山城 
3 霊岩寺址 
の順では、なかろうか?

姿、形は、中興山城
獅子の力強さは、法住寺

ただ、石燈の風化具合、置かれた場所などを考えると
国宝の2基より、霊岩寺址石燈が一番印象に残りました。

雄大な自然の中、建物がない古い寺址にぽつんと建っている様は
何とも言えない景色です。
日本にもありました
春日大社の参道で見かけた双獅子石燈
鹿と一緒に